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『メメント』2000年:<あらすじ>と考察・ネタバレ

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出典:imdb
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レビュー的なSomething(ネタバレ)

①誰が本当の事を言っているのか?主人公は正しいのか?

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早速ネタバレ満載な内容になりますが、

本題に入る前にこの作品に出てくる主要人物を、建前的におさらい

・主人公・レナード
妻を強姦殺害され、その犯人ジョン・Gに復讐心を持って追いかけている。
・テディ
彼の死で物語が開始する。レナードの犯人探しを手伝い、たびたび助言や忠告、手助けをしてくれる。
ナタリー
レナードを手助けする謎の女性。彼氏のジミーは行方不明
って感じですね。誰一人”真実”の紹介にならないのが不思議。

という事で”ネタバレ”満載の主要人物の、”真実”をおさらい

・主人公・レナード
妻を強姦した犯人ジョン・Gには復讐したが、本人は前向性健忘の為にそれを忘れている。
また妻を殺したのは彼自身。糖尿病を患う妻にインスリンを過剰摂取させ殺してしまっている。
ちなみにこれも忘れており、もはや存在しない犯人に復讐を行い続ける”狂ってしまった”人。
復讐の為に生きているのは無く、生きるために復讐しており、関係のない人を犯人に仕立てて復讐を続ける。

・テディ
実際は刑事で、本名はジョン・エドワード・ギャメル。
レナードの妻の強姦事件を担当をしておりレナードの復讐に協力。
レナードが復讐を終えた事を覚えていないことに気づき、これを利用する事を思いつく。20万ドルを持つ麻薬売人のジミーをレナードの復讐相手に仕立て殺害する計画をが作するが自分を利用したことを知ったレナードによって、新たな”ジョン・G”候補に。
最終的に、ナタリーがレナードに彼の免許証情報を教えた事から候補から確定情報に格上げ。犯人と思ったレナードに撃ち殺される。


・ナタリー
レナードが記憶が10分しか持たない事を利用して、彼氏のジミーを呼び出したテディやジミーと一緒に麻薬を捌きジミーの20万ドルを追うドッドをレナードに殺させようとしている。
レナードを騙すために、レナードの奥さんの悪口を言って激高させたて自分を殴らせて、その後記憶を失ったレナードに「ドットに殴られた」とか言っちゃうほど彼女もイカれた女性。

という事で、”結論”だれも本当の事は言ってない

時系列が逆方向に進むので、何が”真実”で何が”嘘”なのか分からない。
主人公の記憶も曖昧で捏造をされているので、まとめてみないと何が何だか分からない。
でも分かると凄いスッキリする。そんな映画だというのがこの3人のおさらいで分かって頂けたかと思います。

②レナードの行動。真実は何か?”サミー”の物語

出典:IMDb

”真実”は何か??を説明する為に”忘れてはいけない話”を説明しますね。
この”忘れてはいけない話”はレナードが教訓にしている彼自身が保険調査員をしていた時に”サミー”から聞いたと思っている話。
“サミー”は、レナード同様に短期記憶に障害がある人物でまだ記憶障害が起きていない保険調査員時代のレナードが最初に調査を担当した人物。サミーは交通事故の後遺症で前向性健忘になってしまうのだが事故の治療費として保険をもらう為にテストをされます。そのテストとは糖尿病の妻がサミーにインスリン注射を何度も射つように頼むというもの。本当に病気だとするとサミーは毎回注射を射ったことを忘れてしまい、何回も妻にインスリンを注射する事になります。結果、サミーはやはり注射したことを忘れ妻は許容量を超えたインスリンを投与されてしまい死亡してしまいます。しかしサミーは妻が死んだことも忘れ今は施設に入っているという話。

先ほどのおさらいでも書きましたが、これはレナード自身の事を捏造して作られた妄想です。
自分が妻を殺した事を湾曲し記憶して、真実を忘れているんですね。
実際にはレナードが奥さんにテストをされ、結局彼女を殺してしまいます。

出典:IMDb

それを告げるのが、テディです。モノクロとカラーのシーンの結合点。ジミーを殺した後なぜ彼が20万ドルという大金を持っていたのかを尋ねるシーンで打ち明けられます。
「サミーは自分を慰めるだけの作り話だ。サミーは詐欺師で、彼に女房はいなかった。糖尿病はお前の妻だ。そしてお前の妻は殺されていない」と、そして「今日ジミーを殺したこともどうせ忘れる。なぜならすでに真犯人は殺したから。」「お前の手で殺し、そのときの写真も撮った。」とここで全てがクリアになるんですね。
”真実”を知ったレナードは当然ショックを受けるのですが、当然この”事実”は10分後に消えていきます。であればと、レナードは”テディ”を次の犯人候補にするために彼の写真に”やつのウソを信じるな”と書き込みます。
”こいつが犯人”と書かず”信じるな”と書く事が、テディを殺した後も”犯人捜し”が続く事を予感させます。”生きる”為に”復讐”を続ける為に、この時レナードは自ら自分に嘘をついたんですね…。
結局、唯一の”真実”はレナードが犯人を仕立てて捜査し殺す。というその1点のみでした。

③過去と現在。カラーとモノクロ

時間軸の移り変わりをモノクロ/カラーで表現し、主人公の10分しか持たない記憶とその”恐怖”を見ている人に効果的に伝えている本作ですが、やはり”難解”なので時系列順に少しまとめてみました。
とはいえ、結構はしょっていますし”ただ”ストーリーを追うだけだと面白みに欠けるのも事実。
なぜなら、この作品の一番面白
「時系列」が入りまみれ、観ていく内に過去と現在が1つに繋がり主人公の記憶同様に視聴者の”謎”が解ける1点に特化しているので。
なので、自分で良く時系列が分からなくなった時に観る程度にして、出来れば自分で整理して観る事を個人的にはお勧めします!
後、色々な考察とか”I’VE DONE IT ”の刺青の謎とかは、他の『メメント』考察サイトさんにお任せしますが、それも基本2回以上観た後に答え合わせとして観た方が良いかと思います。

総評

・取り合えず、難解なストーリーだからと食わず嫌いせず見て欲しい。
・とはいえ、初見での前半パートは苦痛だと思うので”体調は万全に”
・眠気が迫っている時に観ると確実に寝れる。
・見せ方は非常に秀逸。モノクロとカラー。そしてその結合点。本当に秀逸。
・登場人物はほぼ3人。それ以外はあまり気にしなくていい。
・3人だけで113分やるんだから、分かってしまえばストーリは単調。
・という訳で、この映画がは”見せ方”×”謎”に特化しているのでそれを楽しんでください。
・2回目の方がきっと面白い。
・まぁ細かい事はいいので、観て欲しい。そんな作品。

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