ガチでヤバい猟奇犯罪者をモデルにした映画10選！本当の狂気は他の何よりも恐ろしい…

第3位：アンドレイ・チカチーロ

アンドレイ・チカチーロは、1974～1990年にかけてソビエト連邦（現ロシア）で少なくとも52名を殺害した犯罪者。
男女問わず襲い、被害者に拷問し両目をえぐって殺害するという非常に残虐な手口から「赤い切り裂き魔」「ロシアの死神」と呼ばれいる。両目を抉った理由も非常に狂っており、ソ連では「殺された者は、自分を殺した者をその瞳に焼き付ける」という迷信があったから。また殺人に及んだ理由は生まれながらの性的不能であり、人を殺す事で性的興奮を感じていたからという典型的な快楽殺人。

当時のソ連では”連続殺人事件”＝資本主義の弊害だと考えていた為、アンドレイ・チカチーロによる一覧の犯罪を”連続犯罪”と捉える事が無く、個別の事件として対応を行っていたため、結果として犯行を長引かせ犠牲者を増やし、犯行範囲は事実上ソ連全土の及んだ。

最終的に事態を重く見た政府は、KGB（国家保安委員会）や陸軍まで刈りだし捜査を開始。1988年に最後の被害者を殺害し、殺害による返り血を浴びたままの姿で歩くチカチーロを警察が目撃しその日の内に逮捕。裁判で立証できた殺人は52件だったが、実際にはそれ以上の人数が被害に遭っていたと想定され1992年に死刑が確定し、銃殺刑に処された。

アンドレイ・チカチーロによる最期の言葉
「脳は撃つな日本人に売れる」
という意味不明な言葉だが、実際に彼の脳みそは日本人が買取っていたりする。

「アンドレイ・チカチーロ」がモデルの映画：『チャイルド44　森に消えた子供たち 』

チャイルド44 森に消えた子供たち
公開日	2015年4月17日（米国）
	2015年7月3日（日本）
配給	ライオンズゲート	上映時間	137分
監督	ダニエル・エスピノーサ	原作	トム・ロブ・スミス
CAST
レオ・デミドフ		トム・ハーディ
ネステロフ将軍		ゲイリー・オールドマン
ライーサ・デミドワ		ノオミ・ラパス
ワシーリー		ジョエル・キナマン

▼あらすじ

スターリン政権下にある1953年のソ連。9歳から14歳までの子供たちが変死体となって発見される事件が発生する。現場は山間の線路沿いに限定され、全ての被害者は裸で胃が摘出されており、直接の死因は溺死であった。秘密警察の捜査官レオ（トム・ハーディ）は、親友の息子が犠牲となったことから捜査に乗り出すことに。だが、それを契機に元同僚に追われ、妻ライーサ（ノオミ・ラパス）にいわれのない犯罪の容疑が掛けられてしまう。窮地に立たされる状況で、真相をつかもうとする彼だが……。

出典：Yahoo!映画

チカチーロの事件をモデルとしているが時代背景は1950年代に変更されており、ソ連という国、スターリンという指導者という歴史的な色が強くなっている。最初から最後まで欝々と嫌な気分が続く鑑賞後もスッキリしない。気分が晴れない映画。
とは言えスッキリしないのが”悪い”という訳では無く、舞台となるソ連の歴史を背景とする犯人を探し当てたところで、正しく裁かれるか分からない。更には犯人捜しを始めたた自らの命も危機にさらされるという恐怖を感じることが出来るミステリーでなく反戦的雰囲気がある映画。

第2位：テッド・バンディ殺人事件

テッド・バンディ殺人事件とは1974年から1978年にかけて、アメリカで7州を股にかけ少なくとも36名以上の女性が強姦殺害に会った事件。また、この事件が「シリアルキラー」の語源になった事でも有名。

犯人のテッド・バンディは、学生時に失恋したコンプレックスから「黒い長髪で前髪をセンターわけした女性」を狙い、性的暴行をした後に絞殺・刺殺・または撲殺という手段を問わず惨殺。更には逮捕されるも2回も脱獄し、脱獄中にも6名を殺害するというサイコキラー。

その犯罪手法と動機とは裏腹に、容姿が良く頭脳明晰と一見すると好印象に映る青年であり、逮捕後も一部の支持を得て逮捕後も5人の国選弁護人がいるにもかかわらず、バンディは弁護士を雇わず自ら弁護。しかし合計3回の死刑判決を受け、1989年に電気椅子で死刑が執行された。

映画でも取り上げられてるの死刑判決を言い渡した裁判官の「青年よ。これは真摯に言っているのだ。この法廷で私が経験したそのような人間性の浪費は、この裁判所にとって悲劇とも言える。貴下は聡明な青年だ。貴下は優秀な法律家になれたかも知れない。そして私は、法廷で貴下が活躍する姿に惚れ込んだかも知れない。私は、貴下に何ら敵意も持っていない。それは理解してほしい。しかしあなたは道を間違えた。体に気をつけなさい。」という言葉からも彼の高い能力と異常性が分かる。

そんな彼の最後の言葉は、その場にいた担当弁護士ジムと夜一緒に祈った牧師フレッド、そして家族と友達に対しての
「ジムやフレッド、私の家族や友達に私の愛を与えて欲しい」
という犯罪者らしからぬ、異常性のある言葉だった。

「テッド・バンディ殺人事件」がモデルの映画：『テッド・バンディ 』

テッド・バンディ
公開日	2019年5月3日（米国）
	2019年12月20日（日本）
配給	Netflix	上映時間	109分
監督	ジョー・バーリンジャー	原作	エリザベス・ケンドール
CAST
セオドア・バンディ		ザック・エフロン
エリザベス・ケンドール		リリー・コリンズ
キャロル・アン・ブーン		カヤ・スコデラリオ
ジェリー・トンプソン		ハーレイ・ジョエル・オスメント

▼あらすじ

1969年、ワシントン州シアトル。シングルマザーのリズ(リリー・コリンズ)は、バーでテッド・バンディ(ザック・エフロン)と出会う。やがて彼女はテッドと暮らすようになり幸せをかみしめていたが、誘拐未遂事件の容疑でテッドが逮捕されてしまう。突然の出来事に戸惑うリズは、別の誘拐事件でテッドの愛車フォルクスワーゲンらしき車が目撃されていたことを知る。テッドは誤解だと説明するが、数々の事件への彼の関与が判明する。

出典：Yahoo!映画

「テッド・バンディ殺人事件」をモデルにしながら、テッド・バンディの恋人であり唯一の生存者であるリズへの想いや、家族に対する表情や気持ちにクローズアップする事で、犯罪映画ながら犯人に感情移入し当時の民衆同じく彼に対する同情や”冤罪”では無いか？という気持ちを味あわさせてくれる作品。実際にあった事件で”有罪”が確定しており、当時の映像も残る中、そう思わせる演出は見事。
映画の感想では無いが、久々に元気なハーレイ・ジョエル・オスメントを見る事が出来る作品でもある。

第1位：ミルウォーキーの食人鬼事件

ミルウォーキーの食人鬼との異名を取るジェフリー・ダーマーが起こしたウィスコンシン州ミルウォーキーなどで1978年～1991年の間に17人の青少年を絞殺し、その後に屍姦、死体切断、人肉食を繰り返した凶悪事件。

触りだけでもダーマーの異常性は際立っているが、彼の異常性は犯罪大国アメリカにおいても突出しており、ゾンビを作ろうと生きている被害者の脳にドリルで穴を開け希塩酸や熱湯を注入したり、人肉を使ったサンドイッチを近所に配ったりと「事実は小説よりも奇なり」を素で行く狂人。

犯行理由は“性的欲求”であり、中学生の時点で「意識のない男の横に横たわりたい」「男を殺してバラバラにしたい」という欲求に駆られていたようで、高校を卒業すると同時に殺人を開始する事になる。

ダーマーは一連の犯罪行為による逮捕の前の1989年に13歳の少年に対して性的な行為を行い第二級性的虐待の罪に問われるも殺人の罪は明るみ出ず軽い刑罰で処罰されるだけで済んだり、1991年にもダーマーから逃げ延びた青年に対し警察が駆けつけるも「痴話喧嘩だ」の一言に納得してしまった警察により見逃されたりと、悪運強く逮捕されず13年にも及び犯行を続けた。

逮捕後、15件の殺人事件にて有罪となりダーマー自体は死刑を望んだが累計で936年の禁固刑に相当する終身刑を宣告され、のちに死刑存置州であるオハイオ州で行われた裁判でも終身刑が宣告された。最期はウィスコンシン州ポーテージにあるコロンビア連邦刑務所内での囚人による撲殺により死亡している。

「ミルウォーキーの食人鬼事件」がモデルの映画：『ジェフリー・ダーマー 』

ジェフリー・ダーマー
公開日	2002年6月21日（米国）
	未公開（日本）※DVD販売のみ
配給	Blockbuster Films	上映時間	104分
監督	デヴィッド・ジェイコブソン	脚本	デヴィッド・ジェイコブソン
CAST
ジェフリー・ダーマー		ジェレミー・レナー
ライオネル・ダーマー		ブルース・デイヴィソン
ロドニー		アーテル・カヤルー
ランス・ベル		マット・ニュートン

▼あらすじ

2002年のアメリカ合衆国の伝記犯罪映画。実在した殺人鬼・ジェフリー・ダーマーの凶悪な犯罪手口と、その素顔を描いたサイコサスペンスである。ダーマー役で出演したジェレミー・レナーは、その演技が賞賛され、2002年インディペンデント・スピリット賞主演男優賞ノミネートされた

出典：wikipedia

猟奇犯罪者である”ジェフリー・ダーマー”の映画。と名打っているが犯罪行為／犯罪者という描写よりも、1人の殺人鬼が過ごした青春と同性愛の記録に近く『猟奇的な殺人を犯し、死姦し食人行為を行った』という精神的/物理的なグロテスクな描写は少ない。事件性が濃いだけに映像化させる事も難しいのだろうが「ミルウォーキーの食人鬼事件」として視聴すると肩透かしを喰らうかも知れない作品。
MARVELで”ホーク・アイ”を演じたジェレミー・レナーのファンなら若かりし頃を知れる良い作品かも。

番外編

番外編として、これから映画化がされる可能性がある猟奇犯罪と”モデル”となっているとされている犯罪者を紹介していきます。2人とも普通に考えるとトップクラスの狂人であり、普通に人として相容れる者では無いですが、その異常性を少しでも感じて貰えれば…

番外1：H・H・ホームズ

H・H・ホームズ（ドクター・ヘンリー・ハワード・ホームズ）は、1886年~1893年頃に少なくとも9人を殺害。一説では200人以上の被害者がいるとも言われるシリアルキラー。

1887年にシカゴで後に”城”と呼ばれるホテルの建設を開始し、ホームズは拷問器具が用意された自前のホテルに女性客を呼び込み、首吊りや毒ガスで殺害。遺体を解体し、内臓は酸で溶かし、遺骨を標本骨格として大学に売却するなど狂った殺人を犯すようになる。

さらにホームズは、殺人者だけではなく先ほどの”城”の建設費を踏み倒すなどのペテン師。また女性を騙して重婚するなどの詐欺師としての姿を持っており、逮捕される罪状も”詐欺”であった。逮捕後”城”の捜索を経て大量殺人は明るみに出る事になり、27人の殺人を自供。1896年に死刑が執行されるが「ゆっくりやってくれ、ただ失敗しないでくれよ」という言葉を残し怯える様子も無く死亡している。

「H・H・ホームズ」がモデルの映画：『Devil in the White City（原題） 』

レオナルド・ディカプリオがラーソンの書いたノンフィクション小説「悪魔と博覧会」を元にＨ・Ｈ・ホームズを演じ、マーティン・スコセッシが監督。ビリー・レイ脚本で制作されると報じらた。2022年8月には、キアヌ・リーブス主演（バーナム役）で再交渉が行われていると報じられていたものの、10月にはキアヌ・リーブスが降板したと報道されており詳細はまだ決定していない様子。2009年から話があるものの公開年などについては現時点では不明。

番外2：ジョン・ウェイン・ゲイシー

ジョン・ウェイン・ゲイシーは、1972～1978年までに33名の男性を強姦・殺害したアメリカの連続殺人犯。

子どもの頃に父から肉体的また「オカマ」「お前はホモになる」と言う様な言葉を日常的に受ける精神的な虐待を受けて育ち、パニック障害や心臓発作を患うようになる。鬱屈とした少年時代を送るも父親への愛情は持ち続け、父に認めて貰うためにも模範的市民になり、資産家／名士に成ろうと歪んだ人生を送る。

結果、地元でも資産家の名士でチャリティー活動にも熱心な模範的市民だと思われる様になるが、その裏で父の予言めいた「お前はホモになる」の言葉の通り、男色の道を進む事になる。そんな中1972年に
“拾った”少年と一夜を共にするが、目覚めた時にその少年がナイフを持っている事にパニックを起こし殺害（少年は朝食のサンドイッチを作っていただけだった）。その後は少年を自宅に招いては犯し殺害する事が恒常化していく。

殺害した少年は自宅の床下に埋葬するという方法を毎回行っており、”麻薬不法所持”の罪で逮捕され、1978年に家宅捜査が行われた際に非常に強い腐臭を感じた事から一連の犯罪が発覚。石灰で覆われた家の床下から29人の死体が発見される事になる。見つかった死体は全てが腐敗しきっており発生していたメタンガスにより一度臭気に触れた衣服は臭気が染みついて洗浄不能になったうえに衛生面でも危険とされたため着用不可能となり、焼却処分を命じられる程だった。

また、世間的には名士としてチャリティーにも積極的に参加し、参加したパーティーで好んでピエロの格好をしていた為（ピエロに変身している間は安らぎを得ることが出来たらしい）、「殺人ピエロ」ともあだ名されており、彼が刑務所で描いたピエロの絵画は連続殺人犯マニアには大変な人気があり、展示会が開かれたり、高値で取引されたりしている。ジョニー・デップが購入して所有している事でも有名。

1978年の家宅捜索を経て殺人容疑で再逮捕されると、収監中の刑務所内でも犯行に及び（未遂）再審される事も無く1994年に薬物死刑執行され死亡。通常薬物死刑は平均7分前後で静かに絶命するが、ゲイシーは薬物にむらがあったためか20分前後苦しみ絶命したと言われている。そんな彼の最後の言葉は「Fu○ｋ!」

「ジョン・ウェイン・ゲイシー」がモデル?の映画：『IT／イット』

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
公開日	2017年9月8日（米国）
	2017年11月3日（日本）
配給	ワーナー・ブラザース	上映時間	135分
監督	アンディ・ムスキエティ	原作	スティーヴン・キング
CAST
ビル・デンブロウ		ジェイデン・リーバハー
ベン・ハンスコム		ジェレミー・レイ・テイラー
ベバリー・マーシュ		ソフィア・リリス
ペニーワイズ		ビル・スカルスガルド

▼あらすじ

とある田舎町で児童が行方不明になる事件が相次ぐ中、おとなしい少年ビルの弟が大雨の日に出掛け、大量の血痕を残して姿をくらます。自分を責めるビルの前に突如現れた“それ”を目撃して以来、彼は神出鬼没、変幻自在の“それ”の恐怖に襲われる。彼と同じく“それ”に遭遇した人々とビルは手を組み、“それ”に立ち向かうが……。

出典：Yahoo映画

皆さんご存じ？のホラー/スリラー映画である『IT／イット』。こちらに登場する子供たちにしか見えない不気味なピエロ”ペニーワイズ “の造形のモデルにジョン・ウェイン・ゲイシーがモチーフとなっているとも言われています。こちらについては公式見解では無いので“あくまでも”言われているという話。